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ISO認証機関のインターテックから厳選されたお役立ち情報をお届けします
2018.1.23発行(第8号)
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いつも大変お世話になっております。
ISO審査を通して、みなさまの事業発展のお役に立ちたいインターテックより、
ISOの運用効果パワーアップに繋がる以下の情報をお届けします。
●ISO14001の取得・維持のメリットとは?
- ISO14001と「ESG投資」の関係について
本メールマガジンにてご紹介している事例や考え方等は、
あくまでも一般的な考え方や事例の1つとしてご紹介しているものであり、
審査での適合性の保証や同様の取組みの導入を推奨、強制するものではありません。
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ISO14001の取得・維持のメリットとは?
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ニュースなどにおいて、
「大発会の日経平均株価が700円高」、「好調なスタートを切った2018年の株式市場」
といった投資に関する話題を耳にします。
一見、投資とISOは関係がなさそうですが、実は、関係があります。
特に、ISO14001を取得されている企業にとっては嬉しい世の中の流れが「ESG投資」です。
ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)
の頭文字を取ったものです。
投資の意思決定において、従来型の財務情報だけを重視するだけでなく、
ESGも考慮に入れる手法を「ESG投資」と呼んでいます。
今日、企業の長期的な成長のためには、ESGが示す3つの観点、
「環境」「社会」「ガバナンス」が必要だという考え方が世界的に広まってきています。
ESG投資の流れを裏付ける大きな活動のひとつが、国連が発表した「国連責任投資原則」
(英文PRI=Principle for Responsible Investment)です。
原則の内容を少し、見てみましょう。PRIは以下の6つが原則です。
1.投資分析と意志決定のプロセスにESG課題を組み込みます。
2.活動的な株式所有者になり、株式の所有方針と株式の所有慣習にESG課題を組入れます。
3.投資対象の主体に対してESG課題について適切な開示を求めます。
4.資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
5.本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
6.本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告開示します。
機関投資家にESG投資を推進していくことを要請し、すでに世界1,500機関以上が署名しており、
世界最大の年金基金である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も2015年9月に署名し、
日本政府もESG投資を後押ししています。
この「ESG投資」への呼び水としてよく耳にするのが、
「持続可能な開発目標」(SDGs=Sustainable Development Goals)です。
SDGsとは、2030年までに貧困撲滅や格差の是正、気候変動対策など
国際社会に共通する17の目標が達成されることを目指すものです。
日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、
” SDGsに賛同する企業が17の項目のうち自社にふさわしいものを
事業活動として取り込むことで、企業と社会の『共通価値の創造』
(CSV=Creating Shared Value)が生まれます。
その取り組みによって企業価値が持続的に向上すれば、
GPIFにとっては長期的な投資リターンの拡大につながります ”
出典:GPIF
と社会的な課題解決が、事業機会と投資関係を生むと説明しています。
ISO14001の環境マネジメントシステムの効果的な運用は、
本業における環境対応を加速させることにつながります。
また、環境という観点を重視することで、既存事業の見直し、
新ビジネスの展開というケースも出てくるでしょう。
こういった一連の取り組みの内容を対外的に伝えることは、
投資機会の拡大を生む可能性があるのです。
「ESG投資」や「持続可能な開発目標(SDGs)」を概観すると、
ISO14001の目標設定と関連付けられる内容が沢山含まれています。
例えば、「クリーンエネルギーの積極導入」、「企業の従業員のやりがい・働き甲斐の向上」、
「企業の持続的発展の連関関係強化」、「作る責任と使う責任の明確化」
等々があり、とても関連性が強いことがわかります。
今回は、「ISO14001の取得・維持のメリット」のご紹介でした。
尚、インターテックの広報誌(Intertek News)では、
◇連載よみもの
-環境とISO14001 というコーナーにて
ISO14001について様々な角度からご紹介しております。
今回の関連トピックも、53号(「EGS投資の動向」)55号(「SDGsとは何か」)、
57号(「SDGsへの企業行動指針」)等でご紹介しておりますので、ご参照ください。
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