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ISO認証機関のインターテックから厳選されたお役立ち情報をお届けします

2019.2.28発行(第33号)

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いつも大変お世話になっております。
今号では、以下の情報をお届けします。

【お知らせ】
ISO45001移行審査の受審期限について
※OHSAS18001取得のお客様向け

【紹介】
SDGsの歴史

【事例】
SDGsの歴史の活動事例

【研修】
SDGsセミナーレポート

 

新聞、テレビなどでもよく見聞きするようになった
「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」(以下、「SDGs」)
という言葉をご存知でしょうか?

前号(第32号)でも簡単にご紹介しましたが、2015 年に国連が採択した
先進国を含む国際社会全体の 2030 年に向けた環境・経済・社会についてのゴールです。
このSDGsに取り組まないことが、組織・企業にとって大きな「リスク」
になりつつあるほど、世界的に大きな流れとなっています。
もちろん、日本においても政府主導で取り組みを促進しています。

SDGsへの取り組みとISOマネジメントシステムへの取り組みは、
似ている部分も多いという意見も耳にします。
日頃、ISOマネジメントシステムを運用されている皆様には非常に理解しやすいかもしれません。

今号では、SDGsを「社会貢献活動報告のチャンス」と捉え、
「企業価値向上」に貢献するよう取り組まれている企業の事例をご紹介したいと思います。

 

本メールマガジンにてご紹介している事例や考え方等は、
あくまでも一般的な考え方や事例の1つとしてご紹介しているものであり、
審査での適合性の保証や同様の取組みの導入を推奨、強制するものではありません。

 

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【紹介】
SDGsの歴史

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SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」
にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための
17のゴール・169のターゲットから構成されています。

 

 

1. 貧困の撲滅
2. 飢餓撲滅、食料安全保障
3. 健康・福祉
4. 万人への質の高い教育、生涯学習
5. ジェンダー平等
6. 水・衛生の利用可能性
7. エネルギーへのアクセス
8. 包摂的で持続可能な経済成長、雇用
9. 強靭なインフラ、工業化・イノベーション
10. 国内と国家間の不平等の是正
11. 持続可能な都市
12. 持続可能な消費と生産
13. 気候変動への対処
14. 海洋と海洋資源の保全・持続可能な利用
15. 陸域生態系、森林管理、砂漠化への対処、生物多様性
16. 平和で包摂的な社会の促進
17. 実施手段の強化と持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップの活性化

 

 

[SDGsに関する日本国内の主な動き]

・2015年
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG(*注1)の視点を反映させる
国連責任投資原則(PRI)に署名

・2016年
SDGs推進本部の設置「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」策定
「SDGsステークホルダーズ・ミーティング」開始

・2017年
ISO20400発行(Sustainable procurement – Guidance 持続可能な調達)
経団連「企業行動憲章」にSDGsの理念を取り入れ改定
「ジャパンSDGsアワード」制度開始
GPIFはESG指針を選定し、1兆円程度の規模のESG投資を開始

・2018年
環境省策定の「第五次環境基本計画」が閣議決定され、
SDGsの考え方の活用が明記された。

*注1 「ESG」とは:
Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)
の三つの言葉の頭文字をとったもの

 

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【紹介】
SDGsの活動事例

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「SDGsは大事なことだと思うけど、自社と関係あるの?」と思われるかもしれませんが、
『SDGs活用ガイド』によると、SDGsに取組む意義を” 経営リスクの回避とビジネスチャンスの獲得 ”
と示しており、以下の様に経営面においても大きく貢献すると考えられています。

ある調査によると、SDGsによってもたらされる市場機会の価値は「年間12兆ドル」、
2030年までに世界で創出される雇用は「約3億8000万人」とまで言われており、
巨大なマーケットに成長する可能性があるという側面からも注目されています。

 

 

 

 

[セブン&アイHLDGS.のSDGsへの取り組み事例]

セブン&アイHLDGS.は、ステークホルダーの期待や要請に応えていくために、
取り組むべき重点課題を以下の通り特定されています。

ISOマネジメントシステム規格を取得されているお客様でしたら既に
取り組まれていると思われるものを下線にてマーカーしております。
(下線マーカー部は一例であり、それ以外にも各社実施されているものはあると思われますので、
例示としてお考えください)

自社のマネジメントシステムの運用がSDGs(*注2)の目標達成に繋がっていると
考えられるのではないでしょうか。

※注2: JAPAN SDGs Action Platform ホームページ
リンクアドレス:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/index.html

 

《重点課題 1》高齢化、人口減少時代の社会インフラの提供

人口の減少による少子高齢化や女性の社会進出、小売店舗の減少といった社会環境の変化に対応し、
お買物が不便なお客様を支援するために、全国にグループ約20,000店舗を展開するという
社会インフラとしての事業特性を活かしながら、お買物の利便性向上に取り組んでいます。

多様なお客様のニーズを満たすことは、私たちに絶えず求められる重要な社会的役割であると認識しており、
最重要課題の一つとしてこれからも取り組みを進めていきます。

例)「お買物の支援」「家事の軽減」「社会インフラとしてのサービスの拡充」「多様なお客様へのサービス」

 

《重点課題 2》商品や店舗を通じた安全・安心の提供

各社の店舗で約300万アイテムの商品を取扱うほか、プライベートブランドとしてさまざまな商品の開発も行っています。
そのため、商品の「安全・安心」をはじめとする品質の確保は何よりも重要なものとして取り組んでいます。
また、災害などの緊急時でも安心して利用いただける社会インフラとしての役割を担うことも
重要な課題であると認識しています。

例)「品質管理体制の構築」「食品のトレーサビリティ」「健康への配慮」
「お客様とのコミュニケーション」「情報セキュリティおよび個人情報保護」
「商品・サービスの適切な情報開示」「地域防犯対策」「災害における支援」「震災復興支援」

 

《重点課題 3》商品、原材料、エネルギーのムダのない利用

小売業を中心に、国内で約20,000店舗を運営し、多くの商品を取り扱っています。
そのため、グループの事業活動により消費するエネルギーや廃棄物を削減することは、
持続可能な社会の実現に向けて大きな影響を持つと考えています。

一方で、そうした無駄の削減は、商品や原材料のコスト削減、
またエネルギーコストの削減にもつながり、会社にとっても大きな価値があります。

そのため、私たちはバリューチェーン全体で、商品、原材料、エネルギーの無駄をなくすことを
最重要課題の一つと捉え、その対策に取り組んでいます。

例)「環境マネジメント」「低炭素社会の実現に向けた取り組み」
「サプライチェーンにおける環境負荷の低減」「食品リサイクルの推進」「資源の有効活用」
「環境に配慮した容器・包装の導入」「社内外とのコミュニケーション」

 

《重点課題 4》社内外の女性、若者、高齢者の活躍支援

グループ全体で14万人近くの従業員が働いています。
職場には、パートタイマー、アルバイト、外国籍の社員、育児や介護をしながら働く従業員など
多様な従業員がおり、多様な働き方を支援することが企業としての責務であると認識しています。

そして、多様な従業員の活躍を支援し、働きがいを持って仕事ができるよう、
従業員にとって魅力的な職場をつくることに取り組んでいます。

こうした取り組みは、多様な人財の確保を円滑に進めることができるだけでなく、
全く新しい考え方を取り入れて新たな価値を生み出す力となり、私たちの競争力の源泉となります。

例)「多様な人材の活用」「ワーク・ライフ・バランスの実現」「従業員の能力向上支援」
「公正な評価・処遇」「従業員の労働安全衛生、健康への配慮」「従業員意識調査」
「健全な労使関係」「子育て支援」

 

《重点課題 5》お客様、お取引先を巻き込んだエシカルな社会づくりと資源の持続可能性向上

膨大な商品・サービスを提供するうえで、社会・環境に配慮したものにし、
エシカル※な社会づくりに貢献していくことが、グループとしての重要な役割であると考えています。

商品の原材料の調達からお客様のもとに届くまでのすべてのプロセスにおいて、
法令を遵守するだけでなく社会・環境に配慮した価値のあるものを提供することは、
資源の持続可能性向上に寄与するとともに、サプライチェーンの強靭さを向上し、
事業継続性を担保するうえで重要です。また、近年高まる、「エシカルな消費」へのお客様の意識に対応することで、
競争力の強化にもつながります。そのため、お取引先を含むサプライチェーン全体で取り組みを進めていきます。

※「倫理的」「道徳的」という意味。近年では、環境保全や社会貢献という意味が強くなっている。

例)「お取引先行動指針の運用強化」「持続可能な環境保全活動」「持続可能な原材料の調達」

 

以上簡単にSDGsの歴史、企業の事例をご紹介しました。
皆様の日頃の活動が経営的にも社会的にも意義深いものであることをお伝えできれば幸いです。

 

<出典:株式会社セブン&アイ・ホールディングス>
リンクアドレス:https://www.7andi.com/csr.html

<出典:環境省 『SDGs活用ガイド』>
リンクアドレス:http://www.env.go.jp/policy/sdgs/index.html

 

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【研修】
SDGs(持続可能な開発目標)への
ISOマネジメントシステムを活用した取り組みセミナーレポート

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弊社としては初のSDGsに関するセミナーを実施し、以下内容をご紹介しました。

・サステナビリティに関するこれまでの国際的な取り組み
・SDGsとリスク及び機会
・SDGsの手引き/ガイドラインと経団連のSDGsへの対応
・ケーススタディ:SDGsに関する企業の取り組み事例
・提言:SDGsへのISOマネジメントシステムを活用した取り組み

受講者からは、「SDGsの概要がよく理解できた。もっと他社の事例が知りたくなった」
「人材採用の際に学生から聞かれることがあるので、もっと勉強してPRしたい」
など興味が深まったといった声が聞かれました。

今後も開催が予定されていますので、また詳細がわかりましたらご案内致します。

その他、随時様々なテーマのセミナーが全国各地で開催されています。
セミナーの詳細やお申込みは弊社HPよりご確認いただけます。
リンクアドレス:https://ba.intertek-jpn.com/study/

 

 

 

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▼ 弊社お客様のISOマネジメントシステム活用事例をご紹介しています

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弊社お客様のISOマネジメントシステムの活用事例や
研修(セミナー)の開催風景などをFacebookにてご紹介しています。

<お客様事例等は以下にアクセスください>
リンクアドレス:https://www.fb.com/IntertekCertification

 

 

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発行:インターテック・サーティフィケーション株式会社